EMSは2027年2月1日から値上げされ、1kgを少しでも超える荷物は2kgまでの料金になります。 中国・韓国・台湾向けは1kgまで2,850円ですが、1.01kgなら4,300円です。米国向けは1kgまで7,400円、1.01kgなら10,300円で、境界を超えるだけで2,900円上がります。
値上げ対象はEMSだけではなく、国際小包、書状・はがき、小形包装物、国際エアパケットなどです。さらに米国向けは、料金改定より前に事前申告の条件が変わっています。この記事では、送り先5地帯の新料金、旧料金との差額、1kg境界、旧1.25kg・1.5kg区分に加え、米国向けの申告要否を同じページで整理します。
この記事では、日本郵便の料金改定案内、2027年2月1日からの新料金表、現行EMS料金表を照合し、代表重量の新旧差額を同じ条件で比較します。実際に送る前は、国・地域別の取扱可否、サイズ上限、禁制品も確認してください。
結論:改定日は2027年2月1日、EMSは重量区分も変更
| 確認項目 | 2027年2月1日から | 発送者への影響 |
|---|---|---|
| EMS | 基本料金を改定、6kgまでも1kg刻み | 1.01kgを超えると2kg区分。旧1.25kg・1.5kg・1.75kg区分は廃止 |
| 国際小包 | 航空・SAL・船便の料金を改定 | 発送方法と地帯ごとの新料金を再確認 |
| 小形包装物・国際エアパケット | 100g刻みの料金を改定 | 2kg以下の軽量物でも値上げ |
| 国際はがき・書状 | 料金を改定 | 国際はがきは100円から140円へ |
| 特別追加料金 | EMSと航空扱い小包は0円 | 費用上昇分を基本料金へ反映 |
日本郵便は、世界的な物価上昇、原油高、円安の長期化により、国際輸送費と海外での配達費用が大幅に増加したことを改定理由に挙げています。料金改定の発表日は2026年10月9日です。
「特別追加料金が0円になる」ことだけを見ると負担が減るように見えますが、新料金はその費用上昇分を基本料金へ織り込んでいます。現行料金表は第3・第4地帯で特別追加料金を含む表示です。本記事の新旧比較も、公表された利用者向け料金同士で比べています。
1kgと1.01kgでいくら違う?5地帯の境界早見表
新制度では、1kgを1gでも超えると「2kgまで」の区分です。梱包後の実重量が1kg以内か、1.01kg以上かで、次の差が生じます。
| 送り先の地帯 | 1kgまで | 1.01kg〜2kg | 境界を超えた差額 |
|---|---|---|---|
| 第1地帯:中国・韓国・台湾 | 2,850円 | 4,300円 | +1,450円 |
| 第2地帯:その他のアジア | 3,800円 | 5,450円 | +1,650円 |
| 第3地帯:欧州・カナダ・豪州など | 5,100円 | 7,700円 | +2,600円 |
| 第4地帯:米国 | 7,400円 | 10,300円 | +2,900円 |
| 第5地帯:中南米・アフリカ | 5,800円 | 9,100円 | +3,300円 |
差額は値上げ率ではなく、新料金表の1kg区分と2kg区分の差です。内容品を減らせない場合でも、箱や緩衝材を含む梱包後重量を先に量ると、見積もりのずれを防げます。破損防止に必要な梱包まで削らないでください。
EMSの新料金:1kg・2kg・5kgを5地帯で比較
| 送り先の地帯 | 1kgまで | 2kgまで | 5kgまで |
|---|---|---|---|
| 第1地帯:中国・韓国・台湾 | 2,850円 | 4,300円 | 8,050円 |
| 第2地帯:その他のアジア | 3,800円 | 5,450円 | 9,800円 |
| 第3地帯:欧州・カナダ・豪州など | 5,100円 | 7,700円 | 14,900円 |
| 第4地帯:米国 | 7,400円 | 10,300円 | 18,400円 |
| 第5地帯:中南米・アフリカ | 5,800円 | 9,100円 | 19,000円 |
第3地帯には、オセアニア、中近東、カナダ、メキシコ、ヨーロッパが含まれます。第5地帯はメキシコを除く中南米とアフリカです。国名だけで自己判断せず、日本郵便の国・地域別情報で地帯と取扱状況を確認してください。
Econova独自比較:同じ重量でも差額は地帯で大きく違う
新旧料金表から、中国・韓国・台湾、第3地帯、米国の代表3地帯を抽出し、同じ重量で差額と上昇率を計算しました。上昇率は「新料金と旧料金の差÷旧料金」で、小数第2位を四捨五入しています。
| 重量・送り先 | 旧料金 | 新料金 | 差額 | 上昇率 |
|---|---|---|---|---|
| 1kg・中国/韓国/台湾 | 2,200円 | 2,850円 | +650円 | 29.5% |
| 1kg・第3地帯 | 4,400円 | 5,100円 | +700円 | 15.9% |
| 1kg・米国 | 5,300円 | 7,400円 | +2,100円 | 39.6% |
| 2kg・中国/韓国/台湾 | 3,400円 | 4,300円 | +900円 | 26.5% |
| 2kg・第3地帯 | 6,700円 | 7,700円 | +1,000円 | 14.9% |
| 2kg・米国 | 7,900円 | 10,300円 | +2,400円 | 30.4% |
| 5kg・中国/韓国/台湾 | 6,400円 | 8,050円 | +1,650円 | 25.8% |
| 5kg・第3地帯 | 13,000円 | 14,900円 | +1,900円 | 14.6% |
| 5kg・米国 | 15,100円 | 18,400円 | +3,300円 | 21.9% |
金額差が最も大きいのは米国向けですが、上昇率は重量で異なります。ネット販売や定期発送では、1件の差額だけでなく、月間件数を掛けた総額で見積もる必要があります。月10件なら、1kgの米国向けは単純計算で月2万1,000円、5kgなら月3万3,000円の増加です。
注意点:1.25kgや1.5kgは新しい2kg区分になる
旧EMSは、500gまで、その後100g刻みで1kgまで、1.25kg、1.5kg、1.75kg、2kgという区分でした。新制度では1kgまで、2kgまで、3kgまでと進みます。このため、1kgを少し超える荷物はすべて2kgまでの料金です。
| 旧区分・送り先 | 旧料金 | 新しい適用区分 | 新料金 | 差額 |
|---|---|---|---|---|
| 1.25kg・中国/韓国/台湾 | 2,500円 | 2kgまで | 4,300円 | +1,800円 |
| 1.25kg・第3地帯 | 5,000円 | 2kgまで | 7,700円 | +2,700円 |
| 1.25kg・米国 | 5,990円 | 2kgまで | 10,300円 | +4,310円 |
| 1.5kg・中国/韓国/台湾 | 2,800円 | 2kgまで | 4,300円 | +1,500円 |
| 1.5kg・第3地帯 | 5,550円 | 2kgまで | 7,700円 | +2,150円 |
| 1.5kg・米国 | 6,600円 | 2kgまで | 10,300円 | +3,700円 |
この差は「1.25kgの料金そのものが72%上がる」というだけでなく、料金区分の統合が同時に効いた結果です。梱包材を減らして1kg以下に収められるかは発送前の重要な判断になります。ただし、破損防止や内容品の保護を犠牲にしてはいけません。
小形包装物100gは55〜79%増、国際はがきは140円
2kg以下の軽量物向けサービスも改定されます。小形包装物の航空扱い100gは、第1地帯で350円から620円、第2地帯で380円から680円、第3地帯で510円から800円、第4地帯で830円から1,290円、第5地帯で550円から950円です。
| サービス例 | 旧料金 | 新料金 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 小形包装物100g・第1地帯 | 350円 | 620円 | +270円(77.1%) |
| 小形包装物100g・第3地帯 | 510円 | 800円 | +290円(56.9%) |
| 小形包装物100g・米国 | 830円 | 1,290円 | +460円(55.4%) |
| 国際郵便はがき・全世界 | 100円 | 140円 | +40円(40.0%) |
小形包装物は安価ですが、書留扱いは2025年12月31日で終了しています。追跡を必要とする場合は、国際エアパケットやEMSなど、取扱国と補償条件を含めて比較してください。国際エアパケットも今回の改定対象です。
EMS・国際小包・小形包装物の選び方
| サービス | 向くケース | 確認点 |
|---|---|---|
| EMS | 速さ、追跡、一定の補償を優先 | 新しい1kg刻み、国別重量上限、損害要償額 |
| 国際小包 | 比較的大きい荷物を航空・船便などで送る | 配達速度、料金、国別上限、保険 |
| 小形包装物 | 2kg以下で追跡を必須としない軽量物 | 書留扱い終了、内容品と取扱国 |
| 国際エアパケット | 2kg以下で追跡を付けたい | 国際特定記録、郵便受箱配達、補償条件 |
「最安」だけで選ぶと、追跡、補償、配達方法、返送時の負担が不足する場合があります。販売品なら商品原価と送料だけでなく、梱包費、決済手数料、紛失・破損時の再発送費まで含めて比較してください。小形包装物の公式条件も発送前に確認できます。
米国向けは1月19日と2月1日を分けて確認
公式確認できた事実:日本郵便は2026年10月23日から米国向けの差出条件を見直しました。書状、郵便はがき、盲人用郵便物、印刷物、EMS(書類)は事前申告が不要です。一方、物品は内容品価格と贈答品かどうかで扱いが分かれます。
| 米国向けの内容 | 内容品価格 | 事前申告 | 発送前の確認 |
|---|---|---|---|
| 書類・EMS(書類) | ― | 不要 | 書籍・カレンダー等は物品扱いになる場合あり |
| 個人間の贈答品 | 100米ドル以下 | 2027年1月19日まで任意(推奨) | 申告した場合はDDP番号をラベルへ記載 |
| 上記以外の物品 | 2,500米ドル以下 | 原則必要 | 認定事業者で登録し、関税等と手数料を確認 |
| 物品 | 2,500米ドル超 | 認定事業者経由の事前申告は不要 | 米国でFormal Entryとなり、輸入者が負担 |
Econova独自整理:米国向けでは、まず「書類か物品か」、次に「100米ドル以下の個人間贈答品か」、最後に「2,500米ドル以下か」の順で判定すると、事前申告の要否を分けやすくなります。100米ドル以下の贈答品で申告を省略できる期間は2027年1月19日までで、EMS新料金の開始は2月1日です。つまり、1月19日の申告条件と2月1日の料金改定は別の変更として確認する必要があります。1月20日以降の差出条件は、発送時点の日本郵便案内を再確認してください。
認定事業者は日本郵便が案内するZonosとSafePackageです。事前申告では関税等に加えて事業者所定の手数料がかかり、免税の場合も手数料が必要です。郵便料金だけで総額を判断せず、アプリ上の関税・手数料、キャンセル規定、ラベルの「DDP-(13桁の申告番号)」まで確認してください。日本郵便はアプリ操作や取引自体には関与しないと案内しています。
米国向け発送の4段階チェック
- 書類か物品か:書籍・カレンダー・ゲームカードなどは物品扱いになる場合があります。
- 価格と用途:100米ドル以下の個人間贈答品か、販売品などそれ以外かを分けます。
- 申告・支払い:必要な場合は認定事業者で登録し、関税等と手数料を支払います。
- ラベル:事前申告した場合はDDP番号の印字または手書き記載を確認します。
2027年2月までに確認する6つの手順
- 発送日:2027年1月31日までか、2月1日以降かを分ける
- 実重量:梱包後に量り、EMSは1kgの境界を確認する
- 地帯:国名を公式の第1〜第5地帯へ当てはめる
- サービス:速さ、追跡、補償、2kg上限を同じ条件で比較する
- 米国向け:書類・贈答品・販売品を分け、事前申告とDDP番号を確認する
- 差出条件:禁制品、国別上限、税関告知書、ラベル作成を確認する
物品を送る場合は、国際郵便マイページサービスで送り状を作成できます。宛先国の情勢や航空便の運航状況により、受付停止・遅延・重量制限が変わる場合があります。料金表だけで差し出せると判断しないでください。
今回の改定は、円安や国際輸送費の上昇が家計・事業コストへ波及する例でもあります。背景を確認する場合は貿易赤字と円安・原油価格の見方、固定費や生活コスト全体は物価・賃金・家計負担の総合ガイドも参考になります。
未確定事項:SAL再開と国際特定記録の割引時期
日本郵便は、SAL扱いと航空非優先大量郵便物について、今回の料金改定に伴う取扱再開はなく、再開日は未定と説明しています。新料金表にSAL料金が掲載されていても、2027年2月1日に利用再開すると決まったわけではありません。
また、国際エアパケットなどに付く国際特定記録について、2027年度中に割引を始める予定は示されていますが、開始時期や割引額は未定です。未公表の割引を前提に送料を設定せず、日本郵便の追加発表後に見積もりを更新してください。
EMS封筒(マチ付)は在庫がなくなり次第、販売終了となります。すでに購入した封筒は引き続き使えます。封筒終了とEMSサービス終了を混同しないことも必要です。
よくある質問
国際郵便の値上げはいつからですか?
2027年2月1日からです。2026年中や2027年1月1日からではありません。
EMSはすべて1kg刻みになりますか?
新料金表は1kgまで、2kgまで、3kgまでという区分です。旧制度の500g〜1kgの100g刻みや、1.25kg・1.5kg・1.75kg区分はなくなります。
特別追加料金が0円なら安くなりますか?
いいえ。日本郵便は費用上昇分を改定後の基本料金へ反映すると説明しています。公表された新料金は現行の利用者向け料金より高くなっています。
1kgを少し超えたEMSはいくらですか?
2kgまでの区分が適用されます。中国・韓国・台湾向けは4,300円、第3地帯は7,700円、米国向けは10,300円です。
米国向けEMSは事前申告が必要ですか?
EMS(書類)は不要です。EMS(物品)は、100米ドル以下の個人間贈答品なら2027年1月19日まで任意(推奨)ですが、それ以外の2,500米ドル以下の物品は原則として認定事業者を通じた事前申告が必要です。
事前申告が任意なら手数料もかかりませんか?
申告を行う場合は、免税と表示される場合でも認定事業者所定の手数料がかかります。金額やキャンセル条件は利用する事業者の画面で確認してください。
SAL便は2027年2月に再開しますか?
再開は決まっていません。日本郵便は料金改定時の再開はなく、再開日は未定としています。
発送日ではなく、重量境界とサービス条件まで確認
国際郵便料金は2027年2月1日に変わります。EMSでは値上げ幅だけでなく、1kgを超えた荷物が2kg区分になる点が重要です。米国向けはそれより前の2027年1月19日に贈答品の任意扱い期限が来るため、料金表だけでなく申告条件も確認してください。発送件数が多い事業者は、重量別・地帯別の新料金に、関税・認定事業者の手数料・再発送費を加えて販売価格や送料無料条件への影響を試算します。
最新の料金は日本郵便の新料金表、制度変更の説明は2026年10月9日の報道発表で確認できます。このテーマを継続して追いたい方は、Google検索の優先ソースにeconovaを追加しておくと、関連する更新記事を確認しやすくなります。
本記事は2026年10月29日時点の日本郵便の公式情報に基づく一般的な解説です。実際の料金・取扱可否・所要日数・補償は、発送日、重量、宛先国、内容品、サービス条件で異なります。


