九州電力の2026年11月分電気料金は、従量電灯B・30A・月250kWhの公式例で、10月の6,876円から11月の8,115円へ1,239円上がります。ただし、この増加をすべて11月1日の料金改定による値上げと見るのは正確ではありません。
主な内訳は、国の「電気・ガス料金支援」が10月分で終了する影響875円と、託送料金見直しを反映した料金改定366円です。さらに、離島ユニバーサルサービス調整単価が0.11円/kWhから0.10円/kWhへ下がる影響が加わります。基準となる燃料費調整単価は、従量電灯Bでは10月・11月とも1.86円/kWhです。
この記事では、九州電力の11月分燃料費等調整単価と11月1日の新料金単価を横断し、公式確認できた事実、Econovaの使用量別試算、初回請求での注意点を分けて整理します。
結論:1,239円増の中心は支援終了875円と料金改定366円
| 30A・250kWhの公式例 | 10月分 | 11月分 | 前月差 |
|---|---|---|---|
| 支払額 | 6,876円 | 8,115円 | +1,239円 |
九州電力の公式例には、消費税、口座振替割引、燃料費等調整、離島ユニバーサルサービス調整、再エネ賦課金が含まれます。10月分には国の支援による875円の割引が含まれ、11月分には含まれません。また、11月分は新料金を1か月通じて適用した仮定で、料金改定の影響366円を含みます。
| 前月差の要因 | 30A・250kWhの影響 | 確認方法 |
|---|---|---|
| 国の支援終了 | +875円 | 3.50円/kWh×250kWh |
| 11月1日の料金改定 | 約+366円 | 基本料金差376.35円-電力量料金差10円 |
| 離島調整単価の低下 | 約▲2.5円 | ▲0.01円/kWh×250kWh |
| 合計 | 約+1,239円 | 端数処理を含め公式額と一致 |
Econova独自整理では、1,239円のうち約7割が支援終了、約3割が料金改定です。燃料価格の上昇が主因ではありません。請求額を比較するときは、料金表の改定と、一時的な支援の有無を分ける必要があります。
Econova独自試算:使用量別では月約1,066〜2,446円増
従量電灯B・30Aについて、10月から11月への差は次の式で概算できます。
前月差 = 基本料金差376.35円 + 使用量×3.45円
3.45円/kWhは、支援終了の+3.50円、電力量料金改定の▲0.04円、離島調整の▲0.01円を合算したものです。燃料費調整単価は両月とも1.86円/kWhのため、この比較では差がありません。税込単価を使い、1円未満を四捨五入した参考値です。
| 月間使用量 | 支援終了 | 料金改定 | 離島調整差 | 合計増加 |
|---|---|---|---|---|
| 200kWh | 700円 | 約368円 | ▲2円 | 約1,066円 |
| 250kWh | 875円 | 約366円 | 約▲3円 | 約1,239円 |
| 300kWh | 1,050円 | 約364円 | ▲3円 | 約1,411円 |
| 400kWh | 1,400円 | 約360円 | ▲4円 | 約1,756円 |
| 600kWh | 2,100円 | 約352円 | ▲6円 | 約2,446円 |
使用量が増えるほど前月差が大きくなるのは、主に支援終了の影響が3.50円/kWhで増えるためです。一方、料金改定だけを見ると、電力量料金が0.04円/kWh下がるので、使用量が多いほど増加額はわずかに小さくなります。
この表は10月分と11月分の制度・単価差を比較したもので、将来も同じ差が続くという年額予測ではありません。12月以降の燃料費等調整単価、政府支援、使用量が変われば請求差も変わります。
公式確認できた事実:燃料費調整は同じ、支援だけが終了
2026年10月分の公式資料では、従量電灯Bなど特定小売供給約款の燃料費調整単価は1.86円/kWhで、国の支援▲3.50円/kWhと離島調整0.11円/kWhを合わせた合計は▲1.53円/kWhでした。
11月分の低圧燃料費調整単価も1.86円/kWhですが、支援はなく、離島調整は0.10円/kWhです。合計は1.96円/kWhとなり、10月の▲1.53円から3.49円/kWh上がります。この3.49円には支援終了3.50円と離島調整▲0.01円が含まれます。
| 従量電灯Bなど | 10月分 | 11月分 | 差 |
|---|---|---|---|
| 基準の燃料費調整 | 1.86円/kWh | 1.86円/kWh | 0円 |
| 国の支援 | ▲3.50円/kWh | なし | +3.50円/kWh |
| 離島調整 | 0.11円/kWh | 0.10円/kWh | ▲0.01円/kWh |
| 合計 | ▲1.53円/kWh | 1.96円/kWh | +3.49円/kWh |
九州電力の調整単価一覧でも、支援分は角括弧内に再掲され、11月は支援なしと確認できます。請求明細の「燃料費等調整額」が大きく変わって見えても、燃料価格だけで3.49円上がったわけではありません。
料金改定分は30Aなら「376.35円-使用量×0.04円」
新旧単価の公式資料によると、従量電灯Bの基本料金は10Aあたり316.24円から441.69円へ125.45円上がります。30Aでは月376.35円の増加です。
一方、電力量料金は3段階とも0.04円/kWh下がります。したがって、料金改定だけの月額影響は「376.35円-使用量×0.04円」で概算できます。250kWhなら376.35円-10円=366.35円となり、公式の366円増と整合します。
今回の改定は、使用量単価の大幅上昇ではなく基本料金の引き上げが中心です。節電は支援終了後の請求総額を抑えるうえで有効ですが、料金改定分だけを見ると契約アンペアの影響が大きくなります。
契約アンペアを下げる場合は、エアコン、IH、電子レンジ、乾燥機などの同時使用を確認してください。料金だけで容量を下げると、ブレーカーが落ちやすくなる可能性があります。
11月の初回請求は8,115円や1,239円と一致しない場合がある
公式の8,115円は、新料金を1か月通じて適用した30A・250kWhのモデルです。実際の11月分は、検針期間に10月31日以前と11月1日以降の使用が混在する場合、新旧単価を日数・使用量に応じて分けて計算します。
そのため、初回の11月請求で料金改定366円が満額反映されないことがあります。一方、国の支援は「10月分まで」という料金月単位の扱いです。日割りされる料金改定と、支援終了を同じ割合で考えないことが重要です。
- 請求書の対象期間と検針日を確認する。
- 11月1日前後で新旧単価の適用日数を見る。
- 燃料費等調整額に支援が含まれているか確認する。
- 12月以降は、検針期間全体が新単価になった請求と比較する。
電気料金は、基本料金、電力量料金、燃料費等調整、離島調整、再エネ賦課金などで構成されます。各項目は九州電力の料金計算方法で確認できます。
自由料金・オール電化は1,239円をそのまま使えない
1,239円増は、従量電灯B・30A・250kWhという特定条件の公式例です。スマートファミリープランでは燃料費調整単価が10月2.33円/kWh、11月2.53円/kWhで、支援終了に加えて基準単価も0.20円/kWh上がっています。
電化でナイト・セレクトは基本料金の改定幅が契約電力によって異なり、時間帯別の使用量も影響します。オール電化世帯は30Aモデルを流用せず、契約電力、昼間・夜間使用量、燃料費調整の区分を確認してください。
家計全体の固定費と合わせて見る場合は物価・賃金・家計負担のまとめ、同じ11月改定でも地域差を比べる場合は北海道電力の支援終了と託送料金の試算が参考になります。
法人は契約電力500kWを境に算定時期が異なる
高圧以上では、託送料金改定に加えて燃料費調整の算定期間も見直されます。九州電力の制度説明では、契約電力500kW以上の高圧と特別高圧は2026年11月分から、500kW未満の高圧は12月分から、平均燃料価格の算定を「3〜5か月前の3か月平均」から「3か月前の単月」へ変更します。
法人は、契約電力、最大需要電力、月別使用量、燃料費調整、市場価格調整を分けて確認します。家庭向け30Aモデルや低圧の3.50円/kWh支援終了額を、そのまま高圧契約へ当てはめることはできません。
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よくある質問
九州電力の11月分は全家庭が1,239円上がりますか?
いいえ。1,239円は従量電灯B・30A・月250kWhの公式例です。契約アンペア、料金プラン、使用量、検針期間で実額は変わります。
1,239円はすべて料金改定による値上げですか?
いいえ。主な内訳は国の支援終了875円と料金改定約366円です。離島ユニバーサルサービス調整単価の低下も小幅に影響します。
燃料価格が上がったため請求が増えるのですか?
従量電灯Bの基準となる燃料費調整単価は10月・11月とも1.86円/kWhです。前月差の中心は、支援がなくなることと料金改定です。
11月1日から請求額が一律で変わりますか?
料金改定は11月1日使用分からで、初回請求は新旧単価が日割りになる場合があります。公式8,115円は新料金を1か月通じて適用したモデルです。
節電とアンペア変更のどちらが有効ですか?
支援終了分は使用量に比例するため節電で抑えられます。料金改定分は基本料金の比重が大きいため契約アンペアも影響しますが、同時使用する家電を確認せず下げるのは避けてください。
次に確認するのは11月請求の対象期間と12月の調整単価
11月分では、請求対象期間、11月1日前後の適用単価、支援の有無を確認します。次回以降は、検針期間全体が新料金になったか、燃料費等調整単価が前月から変わったかを分けて見ます。
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本記事は2026年10月18日時点の公式情報に基づく一般的な解説です。Econova独自試算は公表単価を使った概算で、端数処理や検針期間により実際の請求額と異なる場合があります。


